現在私は、東京の古くからある金継ぎ教室で伝統的な金継ぎ技法を習いながら、全国の金継ぎ職人さん(通称:金継ぎスト [私が勝手に命名])にインタビューをし、そこから学んだことを配信しています。その傍ら、すでに出版されている金継ぎに関する本からも、たくさんの学びがありました。
そこで、下記のような方に、私が読んだ金継ぎに関する本のまとめを紹介して、金継ぎに気軽に触れていただこうと思い、記事を書くことにしました。
- 金継ぎに興味があるけれどまだ一歩踏み出せていない方
- 興味はあるけど時間がなくて本を買って読むところまでは考えていない方
- これから金継ぎの本を買おうと思っているけど、どれを買おうか迷っている方
- 金継ぎを自分でもバリバリやっているけど、他の先生が出版された金継ぎの本まで読んでいない(特に読むつもりもない)方
- いろいろな金継ぎの本の内容の違いを知りたい人
- 世界中の金継ぎの本を知りたい方
すでに金継ぎ技法を大体分かっている私が、たくさんの金継ぎの本を読もうと決意したのは、金継ぎの手法が一つではなく人により様々であることに気づいたからです。最初は、「最強の金継ぎ技法」なるものを研究しようと思っていました。しかし本を読んだり職人さんと直に対談していくうちに、どのやり方にも意味があり、あえてあるやり方をそぎ落とした理由があったり、使う道具・材料の違いにもそれぞれの職人さんのお考え、経験や歴史があることに気づきました。
金継ぎの技法にどれだけ違いがあるか…私はこれまで一つとして同じ金継ぎ手法での記載を見たことがありません。それは、昔からの本漆の金継ぎと比較的新しい簡易金継ぎ、という違いにとどまらず、本漆の金継ぎの工程の中に大きな差がみられました。
これから書くことは、あくまで私が読んだ本の、私が面白いと感じた私的な考えです。しかし、それだけだと自己満足になるかと思いましたので、金継ぎ初心者の方にも分かりやすく、興味をもっていただけるように、少し体系立てて分かりやすく書こうと思います。
つづく。。。